W杯の喧騒を見て、サッカーフリークを自称する人たちは、
「Jリーグすら見てないくせに」と冷ややかにいう。
代表選手からも「Jリーグを盛り上げて」という言葉が出てきた。
願望としてはわかるが、「W杯だけしか見ない人」を
誰にも非難することはできない。
なぜW杯は見て、Jリーグは見ないか。
理由はひとつ。
比べて、おもしろくないからに決まっている。
「Jリーグが盛り上がらないのは、ファンが見ないから」
というのは絶対に間違っていますよね。
やってるほうとしては、
「来てもらえるようにおもしろいゲームをやります」
というべきで、
「お客を呼べないのは自分たちの責任」と思うべきなのだ。
プロなんだから当たり前です。
ベンツに乗ってる人に、
「日本車に乗ろうね」っていってるようなもの。
「買わない客が悪い」は、民間会社に勤めている人は
いっちゃいけない言葉です。
一部の熱狂的なサポーターはゲームがおもしろくなくても
おらが町のチームが育ってほしいから見にいく。それ以外の人は、
ゲームがおもしろいからチケットを買って見にいく。
結局、おもしろくて質の高いゲームをすることでしか生き残れないのだ。
そういう意味では、W杯だけしか見ない人にも
「サッカーはおもしろい」という印象を与えたはずで、
一時の喧騒であっても、今後サッカーに親しむきっかけとなるはず。
長年サッカーを見てきた人も、そういうにわかファンと一緒になって
たのしんだらいいのだと思う。
誰でも最初はにわかファンなのだ。
何がきっかけでもいいから、興味を持ってもらうこと。
スポーツ振興はこれに尽きる。