出版業界はダンピングの嵐だが、それがチャンスでもある

以前、出版業界では金銭の話をしなさすぎる点について
書いたことがあったが、最近の厳しい現状を反映してか、
最初からギャランティについて話し合うことが多くなった。
その点についてはとてもいいことだと思う。
というのも、下請け制作スタッフにかなりのダンピングが行なわれており、
以前の半分なんてザラという状況になってきている。
人間扱いされていないような金額設定もある。
かなり見通しは暗いので、制作スタッフがさらに淘汰される可能性がある。
誰でもできる仕事は限りなく低価格競争にさらされるという
市場の原理が、厳しく出版業界にも適用されつつある。
そういうなかで生き残っていくには、
誰もができる仕事をするのではなく、なんらかの特徴を出し、
誰もができない仕事をするか、量をこなすしかない。
私としては表現したり、つくることができるなら、
出版業界にはこだわらない。
もっといろいろなことができるはずだから、
これをチャンスととらえて、生きる道を考えていきたい。