新たなビジネスモデルが必要だ

今年の前半は、仕事的に進んでいた案件がことごとくストップし、
フラストレーションと不安が募る日々でした。
3本もすでに出来上がった原稿が刊行されるかどうかわからない状態
なんていままでなかったんです。
事務所のほかの編集者たちの原稿もペンディングがいくつかあるようで、
こうなると零細企業は一気に資金的に困ってしまいます。
出版業界では制作費が事前に支払われることは少なく、
本ができてからギャラが振り込まれます。
なので、作業は終わったのに本が出ないとなると、
「タダ働き」になってしまうわけです。
もちろん、版元さんもその辺を少しは考えてくれますが、
この出版不況下でそうもいかないところもあります。
うちは比較的大手から中規模の版元さんとお付き合いしていますが、
これが小さな版元さんだとどういうことになるのか。
たぶん、本をつくっても食えていないライター・編集者さんは
たくさんいると思います。
ビジネスモデル的に何か抜本的な手を打たないと、
出版社も制作事務所も成り立たなくなってしまいそうです。
最近、イラストレーターやカメラマン、編集者などから、
「仕事をください」的なメールがよくきます。
仕事を出してあげたいところですが、
こっちがもっとすんなり仕事が回るようにならないといけません。
私はライターですが、将来は出版業界だけでなく、別の分野も視野に入れ、
活字文化にのっとったビジネスモデルを考えないといけないなと
思っているところです。