学ぶ理由 その2

自然が心地いいのは当たり前です。
なぜなら人間は最初、森に住んでいたからです。
あやゆる生命の源は、あるひとつの細胞膜であったことが
遺伝子をはじめとする生命科学の発展によってわかってきました。
海から出発した生命がやがて陸に出て、
人間の遠い祖先となる類人猿が出てきました。
そのころから彼らは森に住んでいたのです。
その中のちょっと賢いやつが葉っぱで簡単な屋根を作った
これが住宅の原型だったのでしょう。
そして、ちょっと勇気のあるやつが「ちょっと出てみっか」といって
平地に出て行ったのでしょう。
たぶん、200万年とも400万年とも言われる人類の歴史のうちで
平地に出てきてからそう時間は経っていないでしょう。
人類の歴史から見れば、
森から出てきた期間は、「ごく最近」でしかないのです。
ですから、人間が森林に行くと癒されるのは当たり前だと思います。
でも、人間はコンクリートアスファルト
囲まれて過ごすようになりました。
森林の中でリラックスできるのは、離れていた家に
帰ったようなものなのです。
家といえば、昔は木の家に住んでいましたが、鉄筋とコンクリート
家も増えてきました。だからいっそう森への憧憬が膨らんだのです。
私が地元・岡山で過ごしていたら、森林に惹かれることは
たぶんなかったでしょう。都市に住んでいるからそうなるのです。
森林インストラクター試験を受けるのは都市に住む人が多いらしいですが、
その意味では、だからこそ森林に対する憧憬が強くなり、
都市に住む人に森林の魅力を伝えることができるのではないでしょうか。
これが森林インストラクターになるために学ぶ理由の二つ目です。