「死んでポキポキ」

本を読んで声に出して笑ったのは久しぶりです。
『お棺は意外に狭かった!』という本。
ブラックジョークが利いてて、おもしろい!
著者は大田仁史先生というリハビリ医さんであります。
なんでこのタイトルか?
介護がうまくいかないと、お棺は意外と狭いので
横になったとき指を胸の前で組めない、膝が曲がったまま
固まってしまってお棺に収まらないのだそうです。
つまり、お棺にすんなり入るかどうかで、その人がどのように介護
されてきたか、扱われてきたかがわかるのだそうです。
お棺に入らないとどうなるか。
葬儀屋さんがやってきて、ポキポキとやるんだそうです。
そこで大田先生は「死んでポキポキは嫌だ」を合言葉に、
全国各地を講演して回り、終末期リハビリの大切さについて
説いているそうです。
ともすれば暗くなりがちな死に際の話を、ユーモアを交えて
書いているので、読んでて辛くないのです。
ただ、ぼくはこういう興味深い話を居酒屋でしたところ、
あまり周囲の反応はよくありませんでした。
あんまりこういう話はみんなしたくないようです。
ぼくはけっこう話をしたいほうなんですが。
みんないつかは死ぬんですからね。
別に不吉でもなんでもありません。
もうどうなっても構わないとはいえ、死んでから無残にポキポキされる
のは、確かにあまりいい気分はしない。
そうならないように、自分もいまからいろいろな意味で鍛えておきたい。