日本人的なものを探して

まんが日本昔ばなし」を録画しはじめて半年以上がたちました。
なんでこの子どもが観る番組をとるかというと、
「日本人的なもの」が端的に示されているのではないか
と思ったからでした。
こうしたお話がいまの時代まで人々が語り継がれてきたのは、
人々がそのお話をよいと思ったからです。
そこにこそ日本人の精神性が反映されていると思うのです。
で、ここまで見てきて思ったことが2つあります。
一つは「因果応報」のお話が多いということです。
よいことをすればよいことが返ってくるし、
悪いことをすれば悪いことが返ってくる。
もう一つは、「貧しくても他者と協力して生きる」ということです。
まんがの中の登場人物たち(主におじいさん、おばあさん)は
自分たちが貧しいにも関わらず、他者におしげもなく、
米や豆、酒などをふるまいます。
見返りを期待してのことではありませんし、悲壮感もありません。
とても当たり前のことにように
自然と他者に協力の手を差し伸べるのです。
それは、自分勝手では生きていけない時代だからかもしれませんし、
食べられることと、新しい生命の誕生しか喜びがなかったような
時代で生きていくための知恵なのかもしれません。
ハッピーエンドの話が多いのですが、バッドエンドの話もあります。
バッドエンドも話がなぜ今まで語り継がれてきたのか、
今度はそこを解き明かしてみたいと思います。