餅つきはハードなスポーツだ

同郷の友人Fの祖母のお宅にお邪魔し、正月の餅をつくという
都会の人にとってはうらやましいできごとがありました。
その祖母のお宅がこれまた「田舎のおばあちゃんち」を
絵に描いたような住まいで、めちゃくちゃ懐かしかった。
かまどでもち米を蒸して、石臼と杵でつく。
ぼくはそのお宅にお昼過ぎに着いたのだが、その時点で
2臼ほどついていた。(餅つきの数え方はこれでいいのか!?)
男衆が6人、女衆が6人、総勢12名で餅つき再スタート。
遅く来たぼくと友人Tがさっそく参加する。
最初は元気よくつくんです。
でも、途中でへばってくる。
杵が予想以上に重い。
餅が杵にくっつくから、杵を上げるときにまた力を使う。
5分とついていられない。
どんどんつき手が交代する。
3つ、4つと臼を重ねてもまだまだ蒸した米が出てくる。
「あと何回分あるの?」という声があちこちから上がる。
「あーしんど」
「モー勘弁して」
ほとんど修行に近い。
最後に豆餅をついて終了。
10臼ぐらいはついたんではなかろうか。
餅つきはハードなスポーツであることが判明した。
奇しくもその日はわが実家でも機械で餅をついたのでしたが、
比べてみるとよくわかる。
餅の表面が全然違う! 見た目からしてまったく違うのだ。
食べるとこれまた歯ざわりがツルツルで、うまいったらない。
もちろん、自分でついたことでうまさが増している
ということでもありましょうが。
あまりにも違うのでまだ機械でついた餅は食べる気がしないので、
食べ比べることができないのだが、他のところでは
もう餅を食べられなくなるほどうまい餅でした。