12月31日、人はそれを大晦日という。
今年の大晦日は雪が降った。
朝に雪になり、午後3〜4時ぐらいまでかなりの量が降った。
クリスマスに雪が降ると、ホワイトクリスマスなどというが、
晦日に雪が降ると何というのだろうか。
私はこの日、車で外を走っていた。
昼過ぎから車に乗ったのだが、どんどん降り積もる雪に
あの悪夢が蘇った。
あれはちょうど4年前の冬。
当時、付き合っていた彼女を乗せて、山梨方面に
遊びに行ったときだった。
この日も昼過ぎから猛烈な降雪となり、夕方には5センチほど積もる
ぐらいの量の雪が降った。
走りながら、それほど大きくない橋の上を通ったときだった。
ハンドルも切っていないし、アクセルも踏んでいないのに、
勝手に車は180度回転し、進行方向から逆の方向に向くまで
スリップしたのだ。
「これはもう帰れっていうことなのかな」と思った。
マリオカートみたいだった。
それから私は雪の日の運転を極端に怖がるようになった。
だから、今回は時速20キロで走った。
慎重に慎重を重ね、初婚の花嫁がウェディングドレスを選ぶときの
ように慎重にコースを選んで走った。
勾配のある道は避け、できるだけたくさん車が走っている大きな道を
選んで走るようにした。
結局、何事もなく家にたどり着くことができた。
思い知るのがあのときでよかったと思う。
あのとき雪道の怖さを思い知らずに、どこかで大きな事故を
起こしたときに思い知ったのでは遅いからだ。
経験してみなければわからないことが多いものだなあ。