私は子どもに望むのはただひとつ、幸せな自立だけだ。
幸せは本人の心で感じることだから、どうにでもなるが、
自立しているかどうかは外形的にわかる。
とくに経済的な自立は、ひとり暮らしができているかどうかではかれる。
精神的に独立するには、経済的に独立するのがてっとりばやい。
だから、子どもにも25歳までには家を出て行ってほしい。
「いいよいいよ、ずっと家にいなよ」
と親が子にいうのが、本人の自立の支えになると思わないからだ。
もちろん、病気や災害など不測の事態が起こったときは別だ。
そういうときはみんなで協力しあっていかないといけない。
でも、それ以外の状況のときは、がんばって自立をしていくこと。
それが本人のためになる。
親は親で子のことは関心を持ちながらも、放っておいて、
親自身の世界をますます充実したものにしていったほうがいい。
親も子も外に出て行って、自分の世界を広げる。
そしてたまに集まって一緒に食事し、会話する。
そういう形が理想だなあ。