敵ではない 

学校に不満をもっている親御さんは多い。

杓子定規で融通が利かない、わかってない、怒鳴る、などなど。

気持ちはわかるのだが、学校とか教師をそういう目で見ている限り、

親の言い分はまず伝わらない。

親が集まると、学校や教師がいかに頼りないかという話になるたび、

親や兄弟が教師でもなんでもないのに、うんざりする。

確かに学校や教師がいたらない点はたぶんあって仕方ない面はある。

けれど、それをあげつらっても何も解決しない。

彼らには彼らなりの文化があり、守らなければいけないものがあり、

彼らは彼らなりの力学で動いている。

そして、民間企業に勤めている人と同じように、

上の立場の人や同僚からどのように評価されるか気にしている。

プライドもある。誰だって尊厳を傷つけられたくない。

頭ごなしにあなたはダメだというと、誰もいい気はしない。

目的は子供のためということをまずはハッキリさせ、

そのためにどういう連携ができるか話し合うことだ。

学校や教師の尊厳を傷つけないようにして、

彼らなりの流儀や文脈を読み取って、協力してもらうことだ。

学校や教師は少なくとも敵ではないはずなのだから。