自然淘汰の中の人間 

森林インストラクターの勉強をしたり、進化論を学んできたりした結果、

「植物の生存戦略」というのは、そのまま受け取ってはいけないと思っている。

植物は生存戦略なんか考えていません。

DNAのコピーミスが起こって多様な植物が生まれ、

環境に適したものは生き残り、そうでないものは死に絶えただけ。

これは自然選択といわれる。

「変化できるものが生き残る」というのは、

生物の一生のことを言ってるのではなく、生物の種のことを言っている。

人間も生き残れるのは変化できるものというのは、

柔軟にジョブチェンジできる人が生き残れるというのは

その通りなのだが、そうでない人も生きられるようにしないといけない。

そこが人間が社会的生き物であるゆえんだろう。

ただ、人間にも選択的な淘汰は起こっていて、

環境に適応する人が繁栄することになっている。

例えば、柔軟にジョブチェンジできる人のほうが

収入を得られやすいので、子どもも生み育てやすい。

なので柔軟な考え方のできる人の遺伝子が繁栄する。

ネガティブな人より、「なんとかなるさ」と楽観的な人の

ほうが子どもを産みやすいので、そういう遺伝子の人が

繁栄することになる。

柔軟であることや楽観的であることが環境に適応しているので、

そういう特徴を持った人が繁栄することになるのだ。

弱者も生きられる社会をつくる。

これこそが人間が人間たるゆえんだ。