進む世界の分断化 後編 

SNSでは自分と意見の近い、気の合う人とだけつるむことになる。

すると、自分の意見は同意されやすくなり、こだまとして返ってくるので、

自分の意見に自信を持つようになる。

これを「エコーチェンバー現象」という。

その結果、自分とは違った意見を取り込みにくくなる。

これらの現象の結果、「自分は正しい」というかたくなな姿勢が

どんどん強くなる。

極端な意見であっても正してくれる人もいなければ、

それを正そうとする必要性も感じないので、どんどん先鋭化していく。

こうした人が増えた社会は、分断が進むことになり、

行きつく先は戦争である。

悪いことにコロナのせいで、人が面と向かって会うことが減り、

画面の中で話す場面が多くなった。

心の底からわかり合おうとするより、表面的に利害の調整だけで

意見交換するようになり、建設的な議論の場が減った。

このままいくと、分断はさらに進む。

情報取得の方法やSNSの使い方、人との対話の仕方など、

これから考えるべきことは多い。