スポーツの指導は、とかく根性練習と科学的練習の二元論で語られがち。
記事になるときにはわかりやすくしなければいけないからだが、
二者択一の考え方は危険だ。
「科学的練習をしなければ」というと、根性主義者からは
「そんなゆるい練習で勝てるかい!」といわれるのだが、
「科学的練習」というのは楽をするものではない。
効率的に練習することをいう。
そして効率的な練習を、根性をもってやるのである。
「科学的練習」をいう人は、理屈の通らない、どこを鍛えているか
わからない闇雲な練習を否定しているのであって、
勝利に根性が必要なことを否定しているのではない。
「効率的な練習」には地道な取り組みも多い。
そうした地道な取り組みを行うときには根性がいる。
なぜ効率的な練習をしたほうがいいかは自明だ。
短時間で効果が上がるから、別のトレーニングを行う時間ができ、
総合的にスキルが高められる。
何事もそうだが、二元論で考えないことが大事。
大雑把な議論は対立を深めるだけで何もよいことはない。