カネで人の上下が決まる世界は幸せか

インドのカースト制度というのは、

地位の高低と貧富の差は連動していないという話を聞いた。

だから、それほど社会不安が起こらないのだという。

考えてみれば、江戸時代も同じだった。

商人は金持ちだったが、士農工商身分制度の中では

最下層に置かれていた。

人々が不満を持つのは、富と権力がある特定の人たちに

集中しているときだ。

韓国人たちの不満はそれがあるんだと思う。

日本人もそうではないか。

だから、権力のある政治家が金を不当に得ていたりすると

ものすごく反発するわけだ。

今の世の中は、身分制度がないだけに、

金の多寡だけで人の序列が決まるような雰囲気になっている。

すると、大金を稼いでいるものというだけでやっかみの

対象になり、その人が何か不祥事を起こすと、

社会的制裁を加える。

それがネット上での誹謗中傷の正体なのだ。

金持ちにも有名にもなれない人は、

不満のはけ口を探し、彷徨っている。

ゾンビが町中にいるみたいなものだ。