もうそれさんざんやってきてます 

出版業界でも既視感みたいなことを言われることがある。
「既視感」ってなんだよと、最初は思った。
もうすでにどこかで見たことがある感じ。
既視感のないものなんて、ないだろと思う。
すべてはいままであったものの焼き直し、
マイナーチェンジの産物でしかない。
人生における悩み、
容姿が悪い、貧乏だ、モテない、頭が悪い、
人とうまく付き合えない、コミュニケーションができない、
などなど、いろんな悩みがある。
そういうのに答えるために、本がある。
小説を読めば、同じ悩みの人が、右往左往していますよ。
古典の時代から、もうそれさんざんやっていますよ。
既視感アリアリですよ。
「いや、それと俺との悩みは違うんだ」
ていうんだけど、分解していけば、根本は一緒。
「あ、これって、あれと一緒じゃん」
そういうことが本から読み取れるようになれば、
過去の人が出した答えがヒントになる。
「一緒じゃん」の中身が本質ってやつだ。
結局、その悩みはどっから出てるの? ということ。
その本質を読み取るには、それなりのトレーニングが必要。
レーニングと言っても特別なことをする必要はない。
本を数たくさん読んで、
「結局、これって何が言いたいのかな?」
を考えてみるだけでいい。