嫌な先生のほうが覚えているものですね。
私がもっとも嫌いな先生として覚えているのは、
小学5年生のときの女性のS先生だ。
えこひいきする傾向のあるS先生を決定的に嫌いになったのは、
クラスで「お楽しみ会」の内容を決めようとしたときのこと。
先生がみんなで話し合って決めろというので、
「男子はドッチボール、女子はバスケット(だったかな)」
に決まった。
すると、S先生が
「劇をやってみたらどう。やる劇は話し合って」
というので、しぶしぶみんなは話し合い、
「15少年漂流記」になった。
すると、S先生が
「夕鶴といういい劇があるのよ」と言い出した。
そしてそれに決定された。
「なら、はじめから、そう言わんかい!」
私は子どもながら、はらわたが煮えくり返った。
怒り心頭に発するというやつである。
やる気のない私は、セリフを覚える気もなく、
カンニングペーパーを偲ばせて「おじいさん」を演じた。
笑いが起き、S先生の面目まる潰れだったが、
悪いことをしたとは全然思わなかったどころか、せいせいした。
いまでもそのことははっきり覚えている。
親の目を気にして、「子供に議論させた」という
形だけはつくりたかったのだろう。
そんな姑息なことをせずに、最初から、
「こういういい劇があるから、みんなでやってみない?」
と素直に言ってほしかった。
大人の小ズルいやり方を心底憎みましたね。
子供だと思って相手してたら甘いですよ。
こざかしい自分可愛さなど、見透かされてしまいます。
どこかでS先生に会うことがあったら、
糾弾してみたいな(笑)