子どもを産み育てることの意味

子どもを産み育てることは生物的にいえば、
種の保存と繁栄の行為であることは論をまたない。
社会学的な視点からいうと、将来を見通す視野を広げる意味がある。
人間の興味関心というのは、時間と物理的空間に比例する。
時間が短いほど関心は高く、長くなるほど低くなる。
誰しも10年後のことよりは、明日のことに関心がある。
また、物理的に近いほど関心は高くなり、遠くなるほど低くなる。
誰しも自分の故郷より、いま住んでいる場所への関心が高い。
人間にはこういう特性があるので、基本的に自分の関心の中でしか動かない。
しかし、子どもができると、それが変動する。
子どもの将来の環境を考えるようになるからだ。
自然を残そうとか、国の借金を減らそうとか、そういうことを
考えるのは、子どもの世代の幸福を願うからなのだ。
子どもがいると、こういう視点を得られる。
自分が生きている間さえよければいいというのではなく、
時間的、空間的な視野を広げることができる。
これも子どもを産み育てる理由として悪くない。
(理由なんかホントはいらないんだけど)