共感と慰め

本を買う人たちもみんな疲れているんだなと思う。
売れている本には、読者を慰めるようなことがよく書いてある。
たとえば、他人を攻撃する人にどう対処するかという本では、
「基本的に攻撃してくる人が悪いのあって、あなたは悪くありません」
ということが書いてある。
でも、著者に話を聞くと、
「ちょっとのことで傷つく人が増えた」という。
子育ての本でも、「全部は完璧にできません。だから、たまには手を抜いても
いいのですよ」と慰めの言葉が書いてる。
上から目線でしかりつける内容があったとしても、
別のところでは「でもよくやっている自分を褒めて」なんて書いてある。
共感して、慰めることが必要なのだ。
本によってはそういうことを期待して読者は買うのかもしれない。
読者の立場に立って本づくりをすることが必要だね。