目先のお金より、大事なものをとったほうが、
あとあとお金もいっぱい得ることができる。
このことを考えさせられたのが、広島カープへの
黒田博樹投手の復帰だ。
一説によると、メジャーリーグの２０億円のオファーを蹴って、
４億円で広島と契約をしたと言われている。
私のような小市民だと、「ああ、なんてもったいない」と思うが、
そんな肝っ玉の小さい男ではない。
男気を見せたと評判になった黒田の人気は、
開幕してしばらくたった今もうなぎ上りだ。
今後、男を上げた黒田の人気は、間違ったことをしなければ、
それほど落ちることは考えられない。
メジャーリーガーで終わるより、「お金では動かない男・黒田」は
日本球界でずっと食っていける。
たぶん、そのイメージアップ効果は、
差し引き１６億円を軽く超えると思う。
黒田は男気を見せることで、将来の大金を手にしたわけだ。
もちろん、黒田本人はそんなことは考えていないに違いない。
そこがまた黒田のイメージアップにつながっている。
将来は監督になる姿も広島球団としては描いているだろう。
私たちの毎日の仕事の中でも、黒田ほどの規模ではないが、
同じことがあるのではないか。
目先のお金を追うより、信用を得る点を重視したほうがいい場面がある。
先を見通すことができれば、無用に不安がることもない。
