結婚相手に望むのは……

30歳前後と20代の男性同士の会話が電車内で聞こえてきた。


「うちの嫁さんは結婚式とかそういうのあまり興味ないから
その点、助かったんだよねー」
「あー、それいいッスよねー。ムダですよ結婚式なんて。
だって、クルマ一台買えるじゃないスかー。
結婚するんだったらぼくもそういう女がいいッスよー」


そういう考え方もあるのね。
いまや草食系男子が増えてきてるからこうなるのか。
まさか結婚式をやるかやらないかで相手を選ぼうとする男は
いないだろう。いや、わからないぞ。目先しか見えていない男子は
それがさしあたっての問題になるからね。
女子は結婚式の夢など語らないほうがいい。彼氏がおじけずくからね。
30前後になってくると、女子は付き合っている男子に対して
結婚の話題をふること自体がNGになっている。
「彼のプレッシャーになるから」がその理由だという。
いまや結婚は、プレッシャーを克服してまでするものなのか。
「彼女が喜ぶ結婚式にしたい」とか、
「俺が家族を養っていくんだ」みたいな、
昔の日本人男子がもってた矜持はどこに置いてきたのかしら。
逆に、腹では「俺が家族を養っていくんだ」と思っているから
プレッシャーに感じるんでしょうかね。
自分で全部背負わなくてもいいのにね。


昔は結婚するともっと人生がたのしくなるから結婚したのに、
いまは老後のリスク回避のためとか、不安を払拭するための選択に
なっているような気がしてならない。
やっぱりこういうことは、マイナスを打ち消すような選択より、
プラスを創造するような選択をしたいものです。
「あせり」とか「プレッシャー」にさいなまれた状態で
たのしげな雰囲気にはならないと思う。
どうしてこうなってしまったのか。


それにしても件の若い方の男の発言に考えさせられる。
結婚したり子どもが生まれたりして、自由になるお金と時間が
減るとみんないう。結局、自分可愛いの損得勘定ばかり。
判断基準はそれしかないのかと思って悲しくなる。
自分はそうならぬようにしよう、せめて。