ネクタイと満員電車

大学で就職活動をはじめたとき、
「ネクタイをしめて、満員電車に乗る一生は送りたくない」
と思っていた。
編集プロダクションに入って、ライターとして活動し始めると、
ネクタイをしめて、満員電車に乗ったほうがいいのではないか
と思うようになっていった。
それで、会社からは求められなかったが、ネクタイを締め、
午前9時には会社に乗るようになった。
そのほうが、会社員の気持ちがわかるだろうと思ったから。
結局、もっともたくさんいる会社員にこそ、本を読んで
もらわなければならないのだからね。
フリーライターになって、そこが少し不安だ。
一般の会社員との間に乖離ができるのではないか。
でも、それも自分の心がけひとつなのかもしれないのだが。