道徳と経済

疲れた心と体に、はい一本。
名言サプリ 其の295


道徳なき経済は犯罪であり、
経済なき道徳は寝言である。
二宮尊徳


二宮尊徳とは、いわずとしれた神奈川県が生んだ偉人。
金次郎は全国の小学校に勤勉の象徴として、
銅像が建てられたことは誰もが記憶していよう。
でも、最近は歩きながら本を読むと危ないから、
切り株に座っていたりするんだってね。
でも、切り株に座っているのは、「移動の最中、別の仕事の
ときでも学んだ」つまり、寸暇を惜しんで勉学に勤しむ
姿勢が薄れると思うのだけどな。
今の世の中の議論って、そういう本質が置き去りにされている
事例っていっぱいありますよね。
とりあえず、目先の課題を解決しとこうみたいな。
それはともかく、尊徳は落ちぶれた農家の再興に寄与したり、
藩の財政を改善したりと、経済に精通した人だった。
だから、件の名言がでてくる。
道徳なき金儲けは犯罪ですというのはわかりが、
経済なき道徳は寝言であるとはどういう意味か。
環境問題がわかりやすい。
環境を改善する多くのカギを握っているのは、経済問題なのです。
たとえば、日本の森林が間伐されないために荒廃し、
災害が起こりやすいというとき、間伐材が利用されるような
木材商品のニーズを掘り起こさない限り、間伐は進みません。
経済的な問題を横に置いて環境問題は語れない場合が多いのです。
尊徳はそのことに早くから気づいていたのですね。
偉人から学ぶことはやはり多いです。