「いただく」の乱用

前に書いた、「させていただきました」がやっぱりどうも気になる。
プードルの警察犬が誕生したとかのニュースで、警察の偉い人が
「狭い街中などで活躍していただければ」と語っていたのには
思わず苦笑した。犬にへりくだってどうする。
普通に「活躍してくれれば」でいいではないか。
これが他人の犬でも同じで、動物に対してへりくだる必要はない。
「〜させていただく」の「いただく」は「頂く」で謙譲語である。
「いただく」相手が明確で、目上の者に対して使う謙譲語だ。
だから、「新商品を販売させていただきます」はやり過ぎだと思う。
勝手に販売しているだけで、相手が明確でない。
ラーメン店が店の張り紙で「○日と○日はお休みさせていただきます」
というのも変だ。客が休みをあげたわけではなく、
店側が勝手に休んでいるだけだろう。
誰かに販売場所を借りているのだったら、
「駅の構内で販売させていただく」という言い方はアリだろう。
最近、「いただく」表現がビジネスの場面でもとっても多くて
たまに違和感を持つ。正しい使い方を身につけたいものだ。