68歳で年金受給?

年金支給開始年齢がを68歳からにする案が議論されている。
1990年代だったか、小泉元総理が厚生大臣だったころに、
受給開始年齢を60歳から65歳にするよう提唱した。
それから20年も経たないうちにそんな議論が出ている。
68歳からの試案によると、50代はなんとか逃げ切れるが、
いまの40代、30代は68歳からの支給になったうえに
受給額が減らされるという。
もちろん、これらのことが早期に決定されるといことではなく、
いまはまだ議論の段階だ。
しかし、将来に向けて受給年齢が引き上げられるのは間違いなく、
そのときに向けて雰囲気を醸成したいのが政府の狙いだろう。
30代後半からの世代は就職氷河期に当たる世代で、
バブル崩壊による不景気のつけを支払わされている。
当時の現役世代の給与を維持する代わりに新規採用を減らしたからだ。
そのうえ年金受給年齢も引き上げられようとしている。
36歳の私は、おそらく受給開始が70歳になるだろう。
それを想定した人生設計をしておく必要がある。
新規採用を減らした世代だから、非正規社員も多い。
非正規社員でずっと働いて60代に近くなったときに
その人に見合う仕事があるのかどうか。
企業が70歳でも雇用するという環境になっていなければ、
受給開始年齢までの間にいわゆる空白期間が生じ、生活困窮者が
増大する危険性がある。
本来ならもっとゆるやかに制度を移行させるべきなのだが、
それができないほど状況は切迫しているわけだ。
個人の生活設計はかなりシビアに見ておいたほうがいいと思う。