母乳はジャスト・イン・タイム

子供ができて初めて知ったのが、母乳という優れたシステムです。
母乳はだいたい1年ぐらいで卒乳といって、母乳をあげるのを
やめるようになる。
しかし、そこはきっちり決まっていなくて子供の個性で、
半年で卒乳する子もいれば、3歳近くになっても卒乳しない子もいる。
どれがいいということはなく、子供によって差があるだけのことだ。
卒乳に向かって、母乳をあげる回数が減ってくる。
子供は11か月になるが、順調に授乳の回数が減ってきている。
母親は自分の中で母乳がどれだけたまってきたかわかるそうだ。
母親(妻)に言わせると、
「母乳をあげる時間につくられるようになった」
というのである。
新生児のころは2,3時間ごとに母乳をあげていたから、
常に母乳は製造し続けられていた。
ところが、授乳回数が減ると、製造する量も自然と減るという。
そればかりか、授乳する時間を決めていると、
その時間に向けて母乳がつくられるようになるというのである。
つくって置いておくということはしない。
これはトヨタカンバン方式、ジャスト・イン・タイムではないか。
そして、授乳回数が多いときは、母親が食べる量が飛躍的に増えるが、
授乳回数が減ってくると、それに比例して食欲が少し抑えられる
という変化も起きる。
ともかく、母乳というのは、素晴らしいシステムである
ということがわかった。
母と子のあうんの呼吸とでもいおうか、
母体の精密さはまさに生命の神秘ですね。