なんでこんなときに

「なんでこんなときに」
と思うことがある。
仕事上でどうにも腑に落ちない、納得がいかない、悔しい出来事が
あったので、夕方どうしようもなくやる気がなくなって、
事務所の近辺をぶらぶら散歩した。
夕陽が沈みかけていて、金曜の街はどこか浮かれているように見えた。
そんな街とは裏腹に、心の底はどんよりと暗く、沈んでいた。
大通りから裏の通りに入ってみた。
すると、そこには小さな工務店で何やら小さな機械を動かす人が見えた。
「みんなコツコツ仕事をしているのだな」
そう思うと、なんだかこみ上げてきたものが目からじわっとにじみ出た。
「なんでこんなときに」と思う。
あの小さな機械をまわしていたおっさんたちも、
若いころにこんな思いをしたのだろうか。
「自分はがんばってるって本当か?」
と思ったのかもしれない。
自分でもよくわからない。
まあ、なんにせよ、お金を稼ぐって大変ですね。