プレーオフに物申す

プロ野球パ・リーグは早々とプレーオフに参加する
3チームが決まったので、消化試合が逆に増えた。
もともと赤字に苦しむパ・リーグが盛り上がるようにと
消化試合を減らすために導入したのがプレーオフという制度だった。
これまで130試合の勝敗で決めていたペナンとレースの
優勝を、上位3チームのプレーオフで決しようという制度が
始まったのが2004年のシーズンからだった。
ぼくは最初から早くに3チームが抜け出したら、
余計に消化試合が多くなるのを危惧していた。
来年はセ・リーグも同じようなプレーオフ制度を
導入しようとしている。
かつてドラゴンズとジャイアンツが130試合目で
勝ったほうが優勝というドラマを見せたことがあったが、
もうあんなマンガのような奇跡は見られなくなる。
130試合という長い努力の末の優勝だから価値が
重くなるものなのに、もはや優勝というものが軽く
感じられるようになってしまった。
1試合の価値もそれにともない軽くなってしまった。
こういう傾向になったのも「長くて地味な努力を重んじる」という
社会の風潮がなくなってきたせいではないかと思う。
だから案外簡単にファンもこの制度を支持したのだろう。
選手のプレーの質はものすごく高いだけに残念です。