なぜ岡山は人口が増えているのか 後編

国勢調査の結果、西日本で例外的に人口が増えている岡山県の謎に
ついて、一石を投じてみたわけだけど、今回、岡山に帰省してみて
いろいろな人に話を聞いた。
岡山に住む中学時代の同級生:金融関係
岡山に住む高校時代の同級生:小学校教諭
沖縄に住む高校時代の同級生:歯科医
静岡に住む高校時代の同級生:ビールメーカー勤務
岡山に住む大学時代の同級生:高校教諭
その他、両親、いとこなどにも聞いたが、誰一人として
明確な答えを持っている人はいませんでした。
みんなが異口同音に言うのは、「気候が温暖で災害も少なく、住みやすい」
ということでした。
瀬戸内海は地中海性気候で、夏は暑いが冬は温暖で、晴れの日が多い。
自殺率は低く、男女とも全国で1、2位を争う早婚だ。
失業率も周りの県と比べても低い。貯蓄率も高い。
教育熱心で、福祉が充実。
ただし、県の財政は全国でトップレベルの悪さだ。
地元新聞が報じたところによると、県中北部は深刻な人口減であるが、
岡山、倉敷という二大都市がその人口減を補うほどの増加であるため、
結果的に県全体として微増ということになっているというのだ。
ぼくとしては、「県に新しい産業が興った」とまではいかなくても、
「市街地が活性化してきた」という話を期待していたのだけど、
そういう話は出てきませんでしたね。
岡山市倉敷市を合わせるとだいたい100万人都市になる。
有力政治家のおかげで倉敷市は発展しているような
話は聞くが、県全体としては他県とあまり変わらないようだ。
農村部の人はその県の都市部へ、その県の都市部の人は東京、大阪、
名古屋といった大都市に集中しているが、いまの日本であるようだ。
自分が地方から上京してきているだけに、
地方の行く末がとても気になる。