実録―30歳独身男性不在者投票に行く―

本日、不在者投票を敢行した。
なぜなら9・11に遊びに行くからなのであーる。
それはさておき。
午後0時半、ぼくは郵送されてきた投票の案内を持って
連れと自宅を出た。
目指すは約3キロ離れた市役所1階である。ここに不在者投票所が
設置されているのである。
交通手段は自転車を使った。所要時間6,7分ぐらいであろうか。
市役所の正面に堂々と乗りつけ(自転車で)、正面玄関より堂々と
入場する。出迎えの人はいない……。
市役所を一歩入ると暗い。そーなんですよ、省エネのために消灯して
あるんですね。休日出勤している職員がふたりいたが、
こういう人もいるんだなあと感心しきり。
市役所の入り口には「不在者投票会場→」と書いた立て看板がある。
奥を見渡すと、いるわいるわ、歴史的な選挙の日に遊びに行こうという
不届き者の群れ(ぼく含む)。
見たところ、ざっと20〜30人はいる。
さて、不在者投票の場合、受付用紙に記入することがある。
不在者投票をする理由として、「学業・仕事・レジャー……etc」と
書いてある。「当日こないかわりに個人情報を開示せよ」という
ことなのだ。ぼくは「レジャー」の欄に堂々とチェックを入れる。
他に住所などを書くと、受付に行くように促される。
そこで、他の市町村に住む連れは「付き添いの方は会場の外で
お待ち下さい」と言われる。他に付き添いの人がいそうな人はいない。
ぜってーぼくらに言っている。
ちょっと恥ずかしくなりながら、順番を待つ。
会場を入って左手に老若男女の選挙作業員らがいる。
だいたいノートパソコンを開いて立っている。
「ご苦労さまです!」などと言いながら、ぼくの受付用紙を受け取り、
あっちへ行ってと言う。ぼくは「うむ」と頷いて、時計とは逆周りの
方向に順番に選挙作業員のところへ行かされる。
市役所の中だけに、たらい回しにされている気分だ。
しかし、ここからは早い。
本人確認が終われば、紙を渡す→投票用紙を渡される(小選挙区用)→
投票する→紙を渡す→投票用紙を渡される(比例代表用)→投票する
の順番に流れ作業で行う。
所要時間約1分。
記入するのは鉛筆で、およそ幅6センチ、長さ12センチの
紙に書くのだが、鉛筆って久しく使ってないから、持ち方が一瞬、
わからなくなるんですね、あれって。
最後はなんでかポケットティッシュと一週間分のテレビ番組表を
渡される。意味がわからんかった。
不在者投票は何度もやっているが、今回のようにポケットティッシュ
配られたのは初めてだった。
以前、このブログで述べたように、投票したら特典をつけるアイデア
採用してくれたのだ。どうせなら「税金500円キャッシュバック」
ぐらいまでやったらいいのに。
立ち去る私に「お疲れさまでした!」とねぎらいの言葉を
かけてくれる選挙作業員に、「うむ」と頷いて私は会場をあとにした。
このような具合で不在者投票という難事業に成功したぼくだったが、
もっと投票所の雰囲気を明るくできないかなと改めて思った。
今回はまだ人が多かったからいいけれども、人が少ないと悲惨だ。
10人ぐらいの選挙作業員の方々が見つめる衆人監視の下で
投票用紙に書き込まなければならない。雰囲気は重苦しい。
大企業の最終面接ぐらい重苦しい(いや、経験はないが……)。
選挙作業員の服装も考える余地がありそうだ。
彼らは白いシャツに黒っぽいズボンとスカートをはいている。
「白黒きっちりつけまっせ」ということなのだろうが、
夏なんだからせめて選挙作業員はアロハシャツを着て、
ハワイアンでもBGMに流したらどうか。
ただ、選挙作業員は若くてきれいな女性もいた。
みなまで言うまい。それだけで十分であろう。
投票しやすい環境をつくるにはまだまだやれることはある。
投票することで政治に興味を持つようになるかもしんない。
どっちが先でもいいと思う。
ぼくなんか最初はわけわかんないで投票したもんです。
難しいこと考えないで、最初は冷やかし半分でいいから
みんな投票に行ってみたらいいのにね。