大乗友情、小乗恋愛

仏教でいう「大乗」は「万人の成仏を願うこと」、
「小乗」はその逆で、「自分だけ成仏を願うこと」である。
「大乗」「小乗」を、単に「万人の幸せを願うか、
自分だけの幸せを願うか」と定義すると、
私のモットーは「大乗友情」「小乗恋愛」である。
つまり、友達関係は誰彼となく分け隔てなく接し、
恋愛関係は自分だけ幸せになるようにするわけだ。
なぜなら、友達はたくさんいるが、恋愛関係になる人は
1人で十分だからだ。
交際がはじまったり、結婚生活がはじまったりすれば
話は別だが、付き合いがはじまるまでは周りを気にしたり、
相手のことを考えすぎるとだいたいろくなことにならない。
自分のやりたいようにするのが一番だ。
ところが、友達関係はこうはいかない。
友達との付き合いは極端に言えば、会った瞬間から
関係がはじまる。だから、自分だけの都合で接することは
関係の破壊につながる。
友人関係、恋愛関係といった、人間関係が下手な人は、
だいたい「小乗友情」「大乗恋愛」になっている。
人間関係のうまく行っている人はみんな「大乗友情、小乗恋愛」
をしているはずなのだ。
私はこの年になってやっとこのことに気づいた。