私が30代のときに見た映画で印象に残っているものがある。
『リトル・ミス・サンシャイン』というロードムービーで、
そこで登場人物がこういう。
「プルーストは晩年になって言った。
『悩み苦しんだ時期こそが
自分らしさが形成された時期だった。
幸せな時期は学ぼうとしないから無駄だ』とさ」
マルセル・プルーストはフランスの作家。
代表作『失われた時を求めて』は世界的に有名な著作です。
私はまだ晩年になっていないが、中盤戦を過ごしていても
その通りだと思います。
なぜこのことで悩み苦しむのだろうと考えてみると、
自分のことがわかる。
自分はこういうのが嫌いで、こういうのが好きなのだ、
こういうのが得意で、こういうのが苦手なのだ
というのがわかる。
自分らしさが形成されるなら、うまくいかない時期は無駄ではない。
でも、それは逃げずに戦った場合だけ。
もがいて、あがいて、あちこちぶつかりながらでも、
なんとかやっていく。
それだけあれば、社会人になってもやっていける。