SNSは「ウィルソン」

コロナで家族以外の誰とも人と会わない状況である。

思い出すのは映画『キャスト・アウェイ』だ。

誰とも話をすることがない無人島に漂着した主人公が

正気を保つために相手にしたのが、

一緒に流れ着いたウィルソン社製のバレーボールだった。

主人公はこれを「ウィルソン」と名付け、

顔を書いて毎日語り掛ける。

人と話すことが精神衛生の根本であることを示している。

その意味でいえば、このブログこそが、

私にとってのウィルソンだと言えるかもしれない。

キャスト・アウェイの主人公にとってウィルソンは

心の友であり、精神のよりどころだった。

いまでいえば、SNSが多くの人にとってウィルソンに

なっているのかもしれない。

自分というものの存在を呟くことで、自分自身で確認している。

そうでないと生きているかどうかわからなくなるから。

せめてSNSで呟いて、精神衛生を保ち、

このコロナ禍という嵐が過ぎるのを耐えましょう。