林業女子ってナニ?

「WOODJOB」という映画が公開になった。
林業を取り上げた、三浦しをんさんの小説『神去なあなあ日常』を
映画化したものである。
小説になったのもすごい話だが、映画になったのもすごい。
小説としても普通なら編集者が、「林業の話はちょっと……」って
なりそうだ。もちろん、三浦さんは人気作家だからそのへんは
すっとクリアできたのだろうけど、それにしてもだ。
いま日本の木材自給率は着実に上昇してきており、
林業従事者も徐々に若返りつつある。
林業女子なんて言葉も出てきている。
林業は斜陽産業と言われていたが、少しずつ成長産業とまではいかない
までも、かつての輝きを取り戻しつつある。


日本の山は、江戸時代に切られすぎて植林が行われた。
昭和30年代には、同時に落ち葉や下草などを堆肥にしていたものが、
化学肥料が出てきたことで使われなくなり、さらに燃料革命が起こり、
薪や炭の変わりに石油が使われるようになった。
戦後、経済復興するにつれて住宅需要が高まったので、
人工林が育てられたが、その木々がいま切り時になっている。
人工林は、いわば「木の畑」だから、
育ったら収穫してやらねばならない。
けれども、木材の成長を待っていられなかったため、
1960年代に外材を輸入するようになった。
そのため、安い外材に価格で勝てなくなった国産材が
いま人工林に取り残されているのだ。
せっかく私たちの祖父母にあたる世代の人が植えてくれたものを
そのまま山で腐らせるのはもったいない。
林業がもっと輝きを取り戻せるように、
私は私の立場でできることをやっていきたいな。