どこに向かっていくの

ときどき、人類はどこに向かっているのかわからなくなるときがある。
昔は栄養不足で病気になったが、いまは栄養過多で病気になるので、
雑穀米が出される店とかもあって、モデルなんかが食べているらしい。
雑穀とは、粟、麦、稗なんかのこと。
いっときますが、刑務所の飯は米7:麦3です。
雑穀米はそれより白米が少ないわけでしょ。
刑務所のほうが現代においては「いい食事」なんだね。
ムショ飯ってバカにできなくて、薄味でそこそこおいしいらしく、
管理栄養士によって計算された健康食なんですよね。
お百姓さんや研究者たちが必死で増産させた米が太るからって、
そもそも米を食べない食事をする人だっている。
米の増産に尽力してきた人たちは、あの努力は何だったんだって
思っているかもしれないね。
でも、こういう状況になったのは、米が余るほどたくさん獲れる
ようになったからなのだけどね。
こういうことはいろんなところで起こるのかも。
昔は労働があまりにも体力的につらいからっていうんで、
機械にやらせるようになったら、仕事が奪われたってなった。
いまは考えるのがしんどいからっていうんで、
それも機械にやらせようとしている。
これの行きつく先は、体を動かさず、頭も使わない生活だ。
これはいいとか悪いではなく、人間が脳を肥大させることで
生きながらえていくという戦略を選んだときからの
「避けられない宿命」だ。
体を動かさず、頭も使わない生活なら
何をもって生きているといえるのか。
最後はみんなで死ぬしかないかもね。
レミングみたいに。