あれは本気の間違い方だ

あれはまずい。
なんのことかって?
首相の漢字読み間違えですよ。
あの間違い方は、言い間違えではなく、本気の間違え方だ。
うろ覚え(私は20歳ぐらいまで「うる覚え」だとうろ覚えしてました)
だとああいうことになる。
言葉の間違いは赤っ恥をかく。
特に出版物に関わる仕事をしているのだからなおさらだ。
よくない頭を少しでもよく見せるには、
とにかく言葉を知っておくことだと思い、
辞書を引くクセをつけたが、それが今ではとてもよかったと思う。
わかったつもりでいても間違っていることが多いからだ。
そのおかげで「三行半(みくだりはん)」は江戸時代に男性から女性へ
送る「三行半」の「再婚許可証」であることがわかったし、
「流れに棹差す」ことは、さらに勢いをつけることだ
ということを知った。
こういうことを知るには何の知性もいらない。
好奇心があればいいだけ。
それに、知れば知るほど言葉はおもしろいのだ。


全知全能の首相である必要はないし、そんなのは不可能だけど、
せめて基礎知識は間違いないように
国民の見本となってもらいたいものです。