「子どもがいる」の本当のところ

子どもがいることはいいことだが、
それも言いにくい時代になったと思う。
不妊治療をしていたり、なかなか授からないという人が
いることを知ると、自分に子どもがいることを
おおっぴらに言いにくい。
相手がどれだけそのことを気にしているか、
最初のうちはわからないからね。
だから、聞かれないかぎり自分からは子どもの話はしない。
「子供がいるとこんなに楽しい」とSNSなどで
つぶやくと、どこかからやっかみの言葉が聞こえてくる
可能性がある。
私の場合、リアルで会ったことのある人しかSNSでつながって
いないので、そういうことはまったくない。
けれど、知らない人が見られる状態だと、
皮肉が返ってくることはありそうだ。
こういうのはほとほと疲れるのです。
なので、SNSにもほとんど子どものことは載せない。
載せたとしても悩んでいることとかね。
子どもがいてこんなに楽しいということが言いにくい世の中です。
そうなると、子どもについて出てくるのは、
「子供がいるとこんなに大変なのだ」という話題ばかりになる。
それを見た人も、人の不幸が大好きなので、コメントを入れたり
反応するようになる。
つまり、ネガティブな話題ほど反応されやすくなるのだ。
もちろん、そういう話題で共感されることで
親が癒されていくという側面はあるのだが、
受け取るほうは、「子供がいると大変だな」と感じる。
実際は「大変だけど、不幸ではない」のにね。
問題なのは、「子供はいるとこんなに楽しい!」という
ことが外に出にくくなっていること。
子どもがいれば、楽しいこともあれば、大変なこともある
というのが実際のところなのだが、世に出てくる情報は
後者ばかりになってしまう。
これがわかったうえでSNSやネット記事を読むならいいのだが、
何も考えずにいると、結婚や出産は苦労するだけのものに
見えてしまうのです。
だから私はいいたいのですよ。
結婚も子供をつくるのも、楽しくていいものだと。