最近、何かというと、風水に凝る人がいる。
よくしらないのだが、なんかわざとらしいまでに丁寧に
話すおねえさんともおばさんとも言えない人が
よくテレビでしゃべっている。
なんでもいくつもの飲食店の経営を
立て直したらしく、今でも経営再建の
話がいたるところから来るのだという。
その基本は、「店の床を毎日磨く」ことらしい。
その他にも、水まわりは北西においてはダメとか、
特に「金運アップ」に関することが多い。
黄色いものを持っていると、金運が上がるという。
部屋をきれいにしておくことでも金運アップだという。
そこまではいい。
しかし、こないだは、「余計なものを買わないようにすると
金運があがる」のだというのである。
こればかりは、おいそれとは承服できない。
これは結局、「無駄使いするな」ということではないのだろうか。
金運というより、節約、もしくは我慢といった
ほうがいいような処世術だ。
おばあちゃんの知恵袋より劣る。
とにかく、みんなお金をどうにかして儲けようと必死だ。
本だって、「これであなたもお金持ち」というものが、
山のごとく出版されている。
これらのことは二つの真理を語っている。
金運アップを唱える風水師の話を聞いた人が
金運アップするのではない。
金運アップを唱えた風水師の金運がアップするのだ。
「これであなたもお金持ち」の本を買った人が
お金持ちになるのではない。
「これであなたもお金持ち」の本を書いた人が
お金持ちになるのだ。
世の中はだいたいこうして回っているものなのだ。
