あるお坊さんが言っていた。
「地域のイベントや祭りとか、井戸端会議とかPTAの寄り合いとか、
集まって話す中でメンタルケアをお互いしているんだよ」
この言葉がコロナ禍を経て、重くのしかかっている。
子どもが通う小学校で父親の会に参加したり、
自治会の催しに顔を出していたりしていたのが、
コロナでまったくなくなったこの一年。
会えばとても気をつかって、それなりに疲れはするのだが、
それでもメンタルケアにはなっていたと思う。
宗教的儀礼もそうだろう。
葬式はもとより、法事とか墓参りとか、血縁がどうこうというより、
同じ人をしのぶことで生きている人が絆を感じる。
あるいは中元や歳暮もそうかもしれない。
贈り物をすることで絆を確かめ合う。
そういうことがあるからこそ、一人で生きているのではないと、
思うことができる。
実感するようなものではないけれど、その効果はきっとある。