ぼくがおじさんになってわかったこと① 

祖母が口にしていたことはいくつかある。

「昔は年寄りが体がいごかんようになるというのがわからんかった。

でも、いまはそれがようわかるんじゃ」

それを聞きながら、少年だった私も

「いつかはそれを思う日が来るのかな」と思ったりした。

40代になってわかったことが、たくさんある。

ひとつひとつ明らかにしていこう。

題して、「ぼくが40代になってわかったこと」だ。

まず一個目。

昔は老眼がどういうものかわからなかった。

でも、いまはわかる。

「お父さんこれ見て」

そうして子どもに差し出されたものが見えなかった。

近視の人は老眼が遅いというが、極度の近視のぼくも

ようやく老眼になってきたということなのか。

でもまだスマホを腕いっぱい伸ばし見るまでではない。

これからそうなるのかな。

なったらなったでそのとき考える。