大嘗祭

今日は、皇居で大嘗祭が行われた。

大嘗祭とは、新天皇が即位後、初めて行う新嘗祭のことだ。

新嘗祭は秋の収穫を祝う、皇室の行事。

だから、大嘗祭天皇家の行事になるのだが、

もはやこれは国家的なイベントといってもいいかもしれない。

この日のために24億円の神殿が建てられたことに

批判が出ており、デモも行われたようだ。

この24億円の価値をどう見るか。

神道における神社の建物、つまり社殿は定期的に建て替える。

それは宮大工を育成する意図がある。

大嘗祭の宮殿づくりもその点で意義がある。

そうして宮大工を育てていないと、伝統的な工法、技術が

継承されず、途絶えてしまう。

ノウハウがなくなれば、有名な寺社仏閣の社殿を修復する

ことができなくなり、文化遺産が失われる。

文化遺産がなくなれば、観光資源が失われる。

その意味で、宮大工を育成するためにも大嘗祭の神殿のような

建物をつくる意義はあるのだ。

私たちは目の前のことばかりにとらわれるが、

日本国としては数百年、数千年先を見ていかないといけないのだ。