言葉となじみ

以前、京都の町家に泊まったとき、
ドイツ人女性3人と少し話をしたことがあった。
こっちは中学校英語で対抗したのだが、
向こうも片言の英語だった。
私たちがロビー的なオープンスペースでするめを食べていると、
彼女らが「それは何だ?」という。
答えに詰まった。
イカを英語でなんというか知らない。
「ピクチャーで示してみろ」
というので、イカを検索して見せてみたら、
「オー、オクトパス!」というではないか。
イカには別に英単語があるのだが、
彼女らの認識ではイカもタコもオクトパスなわけだ。
同じドイツ人でも海に面した北の人と、
内陸部で海のない南の人では、海に対する感覚が違うのだろう。
おそらく、海産物にあまりなじみのない南の人だったに違いない。
ロシア人の中にも内陸部の人は海を知らないらしい。
地球の表面積は7割が海なのに、そういう人は世界中に
けっこういるのだろう。
日本でも海なし県で育つと、海を見ると衝撃を受けるらしい。
育った環境が違うとそこまで感覚が違うのだ。
おもしろいもんだ。