「自分を使い切らないとな」

ライター上がりで作家になったような人などは、
私のような中堅ライターには優しい人が多い。
がんばってと励ましてくださる人もいる。
同じ類のものと思ってくれているのだろうか。
先日もそんなひとりのお方を取材した。
もう何百冊も本を書いていて、いまだに365日休まず
原稿を書き続けているのだそうだ。
その人が取材の終わりにぽろっと
「もうそろそろ自分が消えてなくなるって考えたらな。
自分を使い切らないとな」
というんですね。
「自分を使い切らないと」っていうのがいいなあと思った。
死ぬまでに全部出し切る、オールアウトするってことだ。
そういう風にしていきられたらいいなと純粋に思った。