インセプションからインフェクションへ

校庭芝生化へ向けての第一段階。
おやじの会での提案を行った。
A4二枚の資料をつくってもっていった。
8人が話を聞いてくれた。
いろいろ説明した結果、反応としては「いいね!」よりも
「できるかなあ、大丈夫かなあ」というのが多かった。
本音は「これ以上、おやじの会のボランティアに時間を
とられるのはなあ……、嫁もあまりいい顔をしないし……」
というのが、見て取れた。
それも当然と思う。
春、夏、秋に大きなイベントがあり、みなさん本当に精力的に
いろいろやっているのだから。
「夫のロマン、妻の不満」とはよくいったもので、
奥さんは「ええかげんにせいよ」と思ってもしょうがない。
そんな感じで、話は懸念を述べ合うばかりになった。
「失敗したら芝生をはがせるの?」という人も。
「東京都が推進しているというが、部局の予算の取り合いの臭いがする」
とか、「失敗事例も調べておいたほうがいい」
「失敗して元の土の状態に戻したとしても、それもある意味成功例」
とまで言われた。
子どもに野球をやらせている親でさえそうなのだ。
ただ、簡単にみんなが「いいね!」と言わなかったので、
逆に期待を持った。
すでにボランティアをやりなれているから、
「いいね!」といった瞬間に、自分がやる羽目になることが
わかっているのだ。
こういう人たちは信頼できるし、頼りになる。
簡単に進んだらおもしろくない。
これからもいろんな障害が出てくるはずだが、それでこそおもしろい。
芝生で寝転んでみたときの気持ちよさを経験してもらえば、
その感覚はウイルスに感染したように、体中に広がっていくだろう。
そして、「芝生っていいね」を誰かに話したくなる。
そうしてinfection<感染>させて、町中の学校という学校、
公園という公園を芝生にしていくのが目標だ。
そのためのinception<始まり>としての「植え付け」は
そこそこうまくいったのではないかと思う。
私がウイルスとなってどんどん感染者を増やしていくよ。