除夜の鐘、廃止?

こういう話を最近、よく聞くなあ。
除夜の鐘がうるさいからって、
廃止するお寺さんが出てきているんだってね。
脳がうるさいかどうか判断するのは、
その音に意味が感じられるかどうかだ。
その人にとって意味がない音声は
脳が騒音ととらえる。
日本人は鈴虫の音を右脳で聞くが、
外国人は左脳で聞くっていうね。
感性で聞こうとせず、理屈で聞こうとするから、
虫の鳴き声に意味が見いだせなければ騒音になるしかない。
幼稚園、保育園の園児の声がうるさいというのも同じ理屈。
除夜の鐘も元は同じだと思うな。
すなわち、地域の共同体として人的交流がなくなり、
地域で人が育っていくことの意味とか、伝統とか風習と
いったものが、うまく伝わってないんだよね。
これは高度経済成長期に民族大移動が起こったから。
地元を離れて「文化住宅」に住むようになって、
伝統や風習が伝播されなくなった。
そうなると、地域で子育てする意味がわからなくなる。
祭なんかの意味もわからなくなる。
私たちが伝統や風習を子どもに伝えていく努力をもっとしないかぎり、
こうした「うるさいからやめろ」式の問題は
これからもたくさん出てくるだろうなあ。*