コンプレックスと序列意識

学歴コンプレックスのアラフォー女子の話を聞いた。
某有名私立大学を卒業しているのに、
学歴コンプレックスがあるという。
彼女はいわゆるこじらせ女子らしく、結婚していないことや
子どもを産めそうにないことにも何か引けめを感じているようだ。
周囲からは「まだまだ行けるよ」なんて慰められるらしい。
私もどう言っていいか正直、言葉に迷う。
どう言ってみたところで、私は男性で、既婚者で、高学歴でもないから、
彼女には何もピンとこないだろうと思うからだ。
ただ、ひとつ言えるのは、どんなことでも
コンプレックスにつながるということだ。
女性の場合、高学歴だからエライとか、総合職だからエライとか、
子どもを産んだからエライとか、そういうことが全部、裏返せば
コンプレックスになるらしい。
全部を満たすには、有名大学を出て、結婚し、子ども2,3人産んで、
すぐに職場復帰しなければならない。
もちろん、そういう人もいるが、
そうでなければ幸せになれないのだろうか。
コンプレックスを抱く人には、
何かの要素で人に優劣をつけようとする心がある。
何かのものさしで、「どっちが上で、どっちが下か」という
序列意識を持たないではいられない人なのだと思う。
自分より下の人を見て安心する人にこの傾向の人が多い。
自分なりの幸せの尺度を持たないから、
人と比べて「上か下か」でしか幸せを感じられないのだ。
こういう人は、学歴コンプレックスをなくしても、
いろんな要素で別のコンプレックスを持つようになる。
コンプレックスをもたないではいられない人なのだな。
そんなものどうでもいいから、自分で好き勝手に生きて、
人生を楽しもうとしたほうがいいのではないか
と勝手なことを言いたくなるのである。