「エリート」とは

東京電力では多額の賠償金が発生するため、社内のリストラ、
コストカットを進めているようで、そのことを報じる記事のなかで
「内定辞退続出。エリート流出」
などという文言が並んでいるのを見た。
社会通念上、エリートというと高学歴のものを差すというのはわかる
のだけど、なんとなく違和感が残った。
まだ日本では「高学歴=エリート」の図式が成り立つ。
でも、本来はまだ社会人になる前の人間は「学歴エリート」ではあっても、
本来の「エリート」ではないと思う。
社会で(いや、会社でなくてもいいけど)仕事をして成果を挙げた人が
「エリート」だろう。
そして、会社が傾いたら辞めていく人ではなく、
会社に残って歯を食いしばって会社のためになんとか立て直そうと
している人こそがエリートであると思う。
だから、東電はエリートが流出してなんかいないと思う。
エリートという言葉が使われるとき、多分に賞賛の意味が含まれる。
賞賛されるべき人は辞めていった人ではなく、
残って奮闘している人たちだ。