昆虫最強説

かねてより、私は昆虫最強説を唱えている。
最も強いものが、繁栄できていると考えたら、
どう考えてもアリだろうと思う。
遺伝子を残すのが生物の生きる意味だとしたら、
アリほどよくできている生物はいない。
だから、全世界のアリの体積を合わせると、
人間より多いといわれているほどなのだ。
アリはどんなに高所から落としても死なない。
数の論理で対抗するから、そこらの甲虫でもアリには
かなわない。アリがいると逃げる甲虫は多い。
土の中にいるから、気候変動にも強い。
キノコを栽培するアリもいる。
無数に子孫を残すから、突然変異の確立が高まり、
環境に適応するスピードも速い。
人間の価値観で見ても、かなり有能な種であることは間違いない。
生物において、固体がどう生きるかは問題ではなく、
種が存続すればいいだけ。
逆に、固体がどう生きるかを追求することができるのが、
人間が、人間たるゆえんであるということだ。