過去は変えられる

他人と過去は変えられぬ、
自分と未来は変えられる


という名言がある。
変えられないものについて悩むのではなく、
変えられるものについて考えなさい
という励ましの言葉なのだが、
「過去」だって変えられるよね。


今、メジャーリーグで活躍している上原浩治選手は
所属チームのレッドソックスで、希望して背番号19をつけている。
これは大学受験に失敗し、浪人生活を送った19歳のときのことを
忘れないように、との思いからという。
「あの1年がなかったら、いまの自分はない」
と彼はことあるごとにいう。


これって、過去を変えた典型例だよね。
受験に失敗した事実は、彼にとって相当ショックだった。
でも、そこからがんばった結果、「受験に失敗したから今がある」
と思えた。
受験失敗という過去を、のちのがんばりによって変えたわけだ。
事実が変わったわけではない。
自分が変わったから、過去の捉え方も変わった。
受験失敗という過去は、「失意の出来事」から、「転機の出来事」となった。
私たちは自分が変わるということを、
日々の変わらない毎日の中で見落としがちだ。
日々からだの細胞が入れ替わるように、
ゆっくり変わっていくものにはなかなか気づかない。
でも、確実に変化は起こっている。
自分の人生観を変える重大な出来事が起こらない限り、
劇的な変化は起こせない。
でも、毎日細胞が入れ替わるように、自分を習慣によって変える
ことができたら、長い時間をかけて自分を変えることができる。
それによって、過去の捉え方が変わり、すべての出来事を
プラスの観点をもって見つめることができる。
過去は、未来の自分でいかようにも変えることができるのだ。