少子高齢化について その1

『デフレの正体』『里山資本主義』の著者である、
藻谷浩介氏の講演を聞きました。
非常に勉強になったし、かつ、何度も爆笑が起きるほどの
楽しい講演会となりました。
講演で何が語られたかは言いませんが、お話を聞いて
自分で考えたことを2回にわたって書きたいと思います。


日本の現実、それは人口が減少(特に生産年齢人口)していく
なかで、高齢化がさらに進むということ。
夫婦が2人以上子どもを産まないと人口が減るのだから、
それは当たり前なのだけど、それと同時に、人間はなかなか死ななく
なっているので、お年を召した人の比率が増えること。
このことによって起こる問題は、社会福祉の面からみると
どうしても経済学と関連が深いのだけど、
現場で起きている問題は社会学の領域だ。
経済学、社会学の両面から、あるいはこれらをミックスした学問と
して研究して、打開策を考える必要がある。
私のような団塊ジュニア世代は、人数が多いので35年後ぐらいは
最後のお荷物になる可能性が高い。
それを防ぐには子どもをたくさん産むようにするしかなくて、
それにはやっぱり子どもを産める環境にしなくてはいけない。
でも、アンケートをやると、高齢者に配っているお金を削って、
子育て世代に回すことに賛成しているのは、全体の3割ぐらい。
6割は反対している。
20代、30代は賛成なんだけど、40代以上は反対なんだよね。
40代以上のほうが人数が多いから当たり前の結果だ。
でも、前はちょっと違ったようだ。
7割が「もっと子育て世代に回せ」っていってた。
でも、消費税やらなんやらで、これ以上、減らされたらたまらん
ということなのだろうと思う。
子育てに関係ない世代は反対するという、わかりやすい構図だ。
電車でも高齢者に席を譲る人が少ないのに、
どうしてお金の面は敬老精神が発揮されるのだろう。
で、お年寄りは年金を貯蓄に回すわけだ。
「将来、何かあったとき」のために。
その不安の一番の大きなものは病気だろうね。
でも、国の健康保険制度では高額療養費制度というのがあって、
ある程度、高額の医療費は、上限が決まっていて、
それを超えたぶんには還付されることになっているのだけどね。
よく新聞などに登場するファイナンシャルプランナーが資産すると、
老後に必要な資産として3000万円とか出てくる。
これがついに使われずに本人が亡くなると、
60前後の人が相続するので、これも使われないということになり、
いつまでたっても消費が増えないということになる。
そのせいで不況になっているというのだけど、
高齢者が貯蓄に励むのには、それには理由があると思う。
それはやっぱりね、お金しか命を保障してくれるものがないから
ではないかなあ。