疲れた心と体に、はい一本。
名言サプリ 其の２８３
若い頃、僕の時間は未来へ向けて無限にあるように思えた。
今、僕は終末の時間から逆算する。
すると、人も風景も、そう、何もかもが違って見えてくる。
（蜷川幸雄）
蜷川幸雄はいわずと知れた著名な演出家。
自分も子どものころはそうだったなあと思う。
時間は永遠にあると思っていたし、大人になるなんて思わなかった。
そろそろ４０歳が見えてくると、ほとんど人生の折り返しにきた
という感じもする。
人生における時間を意識するということは、
死を意識するということにほかならないと思う。
がんと宣告された瞬間に、目の前に膜ができたように感じた
と語った人がいた。
でも、そのがんが間違いで、良性の腫瘍だったことがわかると、
その膜はすっと消えたのだという。
死を意識することでものが違って見える。
恋愛をすると世界が一変するのも同じことかもしれない。
明日死ぬ可能性は極めて低いけど、それを意識して過ごす
ことができれば、今日は有意義な一日になるだろう。
